【小学生】「ウチの子、遅れてるんじゃないかと心配で・・」
小学生の保護者様から、時々「ウチの子遅れているんじゃないかと心配で・・。」というお声があります。もちろん、成長には個人差があって、今遅れていたとしても時期が来れば、できるようになると頭で分かっていても、どうしても心配になってしまうのです。
そんな時は、私はよく、「大丈夫ですよ。○○ちゃん(くん)の成長具合からすると全く問題ないですよ。」と、言います。当然ですが、気休めで言うのではなく、きちんと状態を見させてもらった上でのことです。特に4~5年生頃までは、何月に生まれたかによる違いも大きいですので、1~3月生まれの場合には、「早い子と半年以上も違いますから、焦らずに、成長に合わせてじっくりとやっていきましょう。」と、話をさせてもらっています。
そして、無理に追いつかせようとアレコレすると、返って嫌いになってしまうことがありますから、「嫌いになっちゃうと、元も子もなくなってしまいますので、まずは、楽しみながらやっていってみましょう」と、多くの場合は提案させてもらっています。実際に、成長するにつれてできるようになって、遅れていたとしても追いついてきますし、一気に他の子よりできるようになることもあります。しかしながら、中には、「家では何にもやらないので、塾でやらせてください」というご要望もありますので、そういった場合には、「楽しみながら」の部分は難しいのですが、それでも「嫌いにならない」というところは、外さないように授業をしていきます。
また、個人差や誕生日とは関係のないところで、得意、不得意がありますから、いくつになっても、本人が思うようにならないものもあります。しかし、それは、走るのが苦手とか、音程をとることができないとかと同じで、その子のもっている特徴の一つですから、なかなか上手くいかなくても、精一杯の努力の範囲でできるように取り組んでいきます。
例えば、普段通りの音読やノートへの書き取りだけでは、漢字をなかなか覚えられない場合は、漢字の成り立ちを説明してみたり、その漢字を使った文章をいつもよりも多く挙げてみたり、その漢字を使って短文を作ってもらったりして、少しでも色々な角度から印象に残るようにします。苦手な教科の場合には、反復練習をたくさんしても、結局はほとんど身につかないという場合もありますので、「どのようにすると身につくか」を、生徒ごとに個別に考えながら、時には本人と相談しながら工夫していきます。工夫を重ねていくことで、「前より嫌いじゃなくなった」ということもよくあります。
学習指導要領の改訂で、以前に比べ、思考力も知識もアウトプットする力も求められるようになりました。が、その改訂に合わせて都合よく成長できるものではありません。やはり、一人ひとりの成長と個性にあった学習法で、喜びを感じたり自信を持ったりしてもらいたいと思っています。そして、そうなるように、全力で取り組んでいます。