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【小学生】「もう少しレベルの高いものを・・」

前回の記事では、小学生の保護者様から、「遅れ」を心配する声があることを紹介しました。個別塾への相談で同じくらい多いのが、「学校の内容よりも、もう少し難しいのをやってもらえませんか。」というものです。これは、これから先の受験を考えた時に、少しでも学力を上げておいた方が良いのではないか、難しい問題にも早くから慣れておいた方が良いのではないかというような、やはり将来を案じての相談です。

実際の声としましては、
「学校のテストは、いつもだいたい100点で、時々90点とか80点台もありますが、それも凡ミスで、学校の先生からは『気にしなくて大丈夫ですよ。』って言われるんです。宿題もほとんど学校で終わらせているみたいで、家では本当に何もしていないんですよ。書店で問題集を買ってみたり、○○(通信教材の名前)を買ってみたりしているんですけど、宿題じゃないので、やる気がしないようで、キレイなままなんです。」
とか、
「中学受験も考えていまして、学校の授業だけだと全然足りないかなと思ってまして、難しい問題をやってもらえませんか。」
とか、
「友達が(他の)塾で先に習っていて、授業で発表できたり、問題がすぐに解けるのが羨ましいみたいで、本人も学校よりも先に進みたいみたいなんです。」
というような内容が多いです。

「学校の内容を先取り(予習)したい」という、ご要望の場合には、学校の教科書と当塾で通常使っているワークを元に、本人の理解度に合わせて、できるだけ予習を進めています。無理なく進めていって問題なければ、上の学年の予習に入ることもあります。ちょうど今の2, 3月頃はだいたいもう上の学年のワークに入っています。ですので、学年は4年生だけど、ワークは5年生とか、学年は6年生だけどワークは中学1年生といったケースも珍しくありません。当塾としましても、ご家庭と相談の上で、なるべく予習型となるように進めています。

また、中学受験をはじめ「もっと高いレベルの問題を」と、いったご相談の場合は、学校の授業進度からは外れますが、四谷大塚の教材を使用しています。四谷大塚は東京を拠点とする中学受験専門の塾ですので、教材も小学校で習う内容を駆使して解くタイプの良問が揃っています。たとえば、中学で習う連立方程式や高校で習う数列の問題は、方程式の解き方や数列の公式で解くイメージがあるかもしれませんが、よく考えると小学校で習う四則演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)だけで解くことができますので、そういった、一般的には中学・高校で習うタイプの問題も小学校で習う範囲の知識で工夫して解くような設問になっています。

写真:予習シリーズ(四谷大塚)

英語に関しましては、中学、高校で困らないように、小学生向けの教材ではなく、中学生向けの教材を使用しています。それは、中学1年生の内容は、挨拶や簡単な会話がほとんどで、日本語で書けば、小学校の低学年でも理解できる内容のものもありますので、「書いている内容を理解する」という意味においては、ほとんど差し支えることがないからです。英語は「習うより慣れろ」と言われるくらいですから、早くから沢山の表現や語彙に触れ、慣れていくことが大切だと考えています。

それから、「もう少しレベルの高いものを」というのからは逸れてしまいますが、保護者の方の了承がある場合に限り、当塾の名前とロゴであやかっている中江藤樹をはじめとする、日本を代表する偉人・賢人の話を授業の半分で使わせてもらうということもしています。当然ながら学校や中学受験とは全く関係なく、テストの点にも通知表の評価にもつながりません。が、教養の部分として成長の糧となるであろうことを授業に組み込まさせてもらっています。実際に、こういった話をさせてもらっている生徒は、みんなこの時間を楽しみに授業に来ています。

小学生は、中高生と異なり、順位がついたり、通知表の評価が進学に大きな影響を与えたりすることはほとんどありません。生徒一人ひとりの成長とご家庭のご要望にあわせて、進んだり、深めたり、戻ったり、逸れたりと色々できる時です。どうぞ遠慮なく何でもご相談ください。